パッション
ニュージーランドの南島に暮らしました。
その家には、薪ストーブがあり、冬になるとたくさんの薪をトラックで運んでいます。
ガレージいっぱいになった薪の山を、手から手へと渡し合い、
夫や子どもたちが丁寧に積み上げてくれました。
霜で湿ってしまわないように、夜には大きなビニールシートを被せなければならないほど、
薪小屋の屋根の下に収まりきらないほど、たくさんの薪があるのが
また一冬越せる安心感でもありました。
日中は、日に当たるようにしていても、湿ってしまった薪のまま
ストーブに焚べるときには、何か後ろめたさのような妙な心持ちでいました。
乾いた薪ばかりのときは、ゴーゴーと燃え盛る火をいつまでも眺めては
うっとりしてました。
パッションが、心に燃え上がるパッションがやってきたら、
その大事な炎を大事に、熾火になってもいつまでも燃え続けるように、
パッションにそぐわないものは、湿っているものは、もう焚べなくてもいいでしょう。
この世の生命には限りがあるもの、
大事ないのちの瞬間、瞬間をパッションたぎらせ
熾火の美しさに浸り続け、後悔なく生き切ってももういいでしょう。
生きとし生けるものが幸せでありますように
♡